ページの先頭です。 ページの本文へ サブメニューへ メインメニューへ フッタへ
メインメニューです。
 

HOME診療科・部門紹介 INDEX肛門外来

肛門外来

肛門科  専門外来のご案内

当院では肛門科を専門外来として開設し、痔を中心に肛門疾患(内痔核・外痔核・裂肛・痔ろう・直腸脱等)の診療を行っています。
肛門の病気といっても様々な病態、疾患があります。病院で診察を受けるのに抵抗があってなかなか受診されない方が多くいらっしゃいますが、正しい診断を受けずに市販の外用剤で様子をみたり、放置したりされている患者さんの中には、悪化されている場合もあるので注意が必要です。当院では新しい治療も積極的に導入し、患者さんの仕事などの生活背景も視野に入れて最もよい治療法を選択するようにしています。
肛門の症状でお困りの方は、まずは当科にご相談ください。

  • 当院では内痔核に対して、ALTA療法(四段階注射法)という、切らずに注射で治す治療も行っておりますので、まずは正確な診断を受けるために当科を受診してみてください。

痔の種類

痔には大きく分けると、痔核、裂肛、痔瘻という3つの種類があります。みなさんの知っておられる、いぼ痔は痔核に、きれ痔(裂け痔)は裂肛に相当し、あな痔は痔瘻に相当します(図1・2・3)。さらに痔核は内痔核と外痔核に分類されます。

いぼ痔(痔核)

(図1)

きれ痔(裂肛)

(図2)

痔ろう

(図3)

痔核(いぼ痔)

もともと肛門は血管、特に静脈が発達していて、細やかな網目状の静脈のネットワーク(静脈叢)が存在しており、肛門クッションと呼ばれる組織によって支持されています。
痔核は排便時などのいきみなどで肛門に強い負担がかかることによって、肛門の静脈叢に血液の滞り(鬱滞(うったい))を生じ、さらに肛門クッションに負担がかかって支持力を失うことによって、静脈の瘤(こぶ)となって腫れている状態です。

内痔核と外痔核  (図4)

痔核(いぼ痔)は歯状線より上側(直腸側)に生じる内痔核と下側(肛門側)に生じる外痔核に分類することが出来ます。歯状線とは、肛門管に存在する直腸と肛門の境界の線のことで、粘膜と皮膚の境界線でもあります。
粘膜部分は痛みを感じませんが、皮膚部分は痛みを感じるといった特徴があり、これが内痔核と外痔核の症状の違いの要因にもつながります。すなわち、内痔核は痛みはないが、外痔核は痛みを感じるということです。

内痔核

歯状線より上の直腸部分にできる痔核です

  • 粘膜部分に出来るので痛みはなく、初期には残便感や排便時の出血が見られます。
  • 放っておくと徐々に大きくなり、肛門外に脱出するようになります。

外痔核

歯状線より下の肛門部分にできる痔核です

  • 皮膚部分に出来るので痛みを伴います。
  • 排便やスポーツなどでいきんだ時に出来る「血栓性外痔核」もあります。
    この場合、ズキズキした激しい痛みを伴います。
外痔核

(図4)

悪化すると内痔核と外痔核が併存する内外痔核として認められるようになります。
嵌頓痔核は脱出した際に肛門括約筋(肛門を閉める筋肉)で絞扼されて嵌り込んだ状態となり、激しい痛みを認めるとともに、ひどい場合は潰瘍を形成し大出血する場合もあります。

Goligher(ゴリガー)分類

Ⅰ度 排便時に肛門管内で痔核は膨隆するが、脱出はしない
Ⅱ度 排便時に肛門外に脱出するが、排便が終わると自然に還納する
Ⅲ度 排便時のみならず力仕事や重い物を持ったり、長時間の立位などで容易痔核が脱出し、用手的な還納が必要である
Ⅳ度 常に肛門外に脱出し、還納が不可能である

裂肛

硬い便や下痢によって肛門の出口付近の皮膚が切れてキズになった状態です。

  • 排便時にひどく痛み、その後もジーンとした痛みが残ります。
  • 出血は排便時にわずかに紙につく程度です。
  • 慢性化するとキズが深くなり、便の通り道が狭くなる肛門狭窄という状態になって、ますます排便が困難になります。

痔瘻

歯状線に存在するくぼみから細菌が入りこんで肛門腺という組織が感染源となって化膿したものを「肛門周囲膿瘍」といいます。そこでたまった膿が外に出るためにできた管が残った状態を「痔瘻」といいます。

  • 膿が出ます。
  • 出口がふさがって膿がたまると腫れ、熱が出て激しく痛みます。
  • 多くの場合、膿の管が残ったままの状態になるため、根治的な手術が必要となります。

痔核の治療

痔核は良性の病態であるため、治療の基本は外用薬を主体とし生活習慣に気をつけるといった保存的治療が中心です。ただ、保存的治療で改善しない場合や症状が日常生活を送るうえで困る場合に手術を含めた処置が必要となります。
当院では、痔核に対しては手術療法以外に外来で簡単に処置できるゴム輪結紮療法や、切らずに注射で治すALTA療法(四段階注射法)も積極的に行っており、患者さんのニーズにお応えした治療を総合的に行っています。
最近では、特に外痔核成分のみ切除して内痔核成分に対してALTA療法を行うEA法(外痔核切除+ALTA併用療法)を積極的に行っており、患者様にも満足していただけております。

実際に痔核に対するゴム輪結紮療法・痔核根治手術である結紮切除術・注射で治すALTA療法(四段階注射法)・EA法(外痔核切除+ALTA併用療法)を紹介します。

当院での痔核に対する治療の基本方針

治療方針

ゴム輪結紮療法

特殊なゴム輪結紮器を用いて痔核(内痔核成分)にゴム輪をかけて7日~10日で粘膜ごと痔核を脱落させる方法です。
外痔核部分には疼痛が生じるため適応がなく、硬すぎる痔核や小さすぎる痔核だとゴム輪結紮してもゴム輪が脱落してしまうため、適応がありません。
外来で麻酔なしで処置可能で、処置後は帰宅可能ですが経過を追う必要があります。
効果は一時的で、半年~1年後の再発の可能性が手術に比べれば高くなります。

ゴム輪結紮器

ゴム輪結紮器

実際のゴム輪結紮の流れ

実際のゴム輪結紮の流れ  (「肛門疾患プラクティス」岩垂純一 編著より引用)

手術療法  結紮切除術(LE法)

痔核の根部血管を結紮して痔核を放射状に切除する方法で、傷は半分だけ縫合する半閉鎖とします。
切除に際しては、肛門機能を出来るだけ損なわないような方法をとっています。
痔核の大きさや内外痔核の割合を問わず、急性痔核・他の病変の合併した痔核など、あらゆるタイプの痔核に対応可能で根治性の非常に高い方法です。腰椎麻酔(サドルブロック)(下半身だけが麻痺する麻酔です)下に手術を行います。
入院は10日~14日間必要で、退院後はしばらく定期的な外来通院が必要となります。

結紮切除術(LE法)

(四段階注射法講習会テキストより引用)

手術療法  ALTA療法(四段階注射法)

ALTA療法(四段階注射法)は切らずに治る痔核の治療法(手術療法)として近年盛んに行われるようになった治療法です。
という注射薬を内痔核に注射することによって、痔を硬く退縮させる効果があります。
注射の方法が、内痔核を4つの部分に分けて四段階に行うため、四段階注射法といわれています。

ALTA療法(四段階注射法)

当院では、この治療法を積極的に取り入れて行っています。
全ての痔核に適応があるわけではなく、内痔核や、外痔成分の大き過ぎない内外痔核に対して適応があります。
(全ての痔核に適応があるわけではありませんので診察による正確な診断が必要です)
適応が限られますが、結紮切除術(LE法)の成績に非常に近い治療効果があります。
ALTA療法単独での治療の場合、2泊~3泊の入院で治療可能です。
出来るだけ切除を少なくするためにLE法にALTA療法を併用する場合や、外痔核成分のみを切除して内痔核成分にはALTA療法を行う(外痔核切除+ALTA併用療法(EA法))場合もあります。
根治手術と同様に腰椎麻酔(サドルブロック)下に行います。
退院後はしばらく定期的な外来通院が必要となります。

<四段階注射法の方法と流れ>

四段階注射法

上の図のように痔核を4つの部分に注射を行います

四段階注射法注射前

注射前の内痔核

四段階注射法注射後

注射後に痔核が硬くなっていき
ゆっくり委縮していきます

実際の注射の様子

実際の注射の様子

手術療法  外痔核切除+ALTA併用療法(EA法)

ALTA療法単独での治療成績も非常によいのですが、結紮切除術後の再発よりやはりやや再発率が高いといわれています。ALTA療法単独による治療後の再発形式のほとんどが外痔核腫脹という傾向がふまえ、当院では、外痔核切除+ALTA併用療(EA法)を積極的に行っています。

外痔核切除+ALTA併用療法(EA法)

内外痔核の外痔核成分のみを切除し(excision : E)、内痔核成分に対してはALTA療法(A)を行う併用療法です。外痔核成分の切除は歯状線までとし、傷は肛門管内のみを縫合する半閉鎖とします。切除に際しては、肛門機能を出来るだけ損なわないような方法をとっています。
腰椎麻酔(サドルブロック)(下半身だけが麻痺する麻酔です)下に手術を行います。
入院はLE法に比べて短く、5日~7日間の入院です。退院後はしばらく定期的な外来通院が必要となります。

外痔核切除 + ALTA併用療法(EA法)のメリット

  • ①ALTA療法単独による治療より再発を抑えることが可能
  • 結紮切除術(LE法)に近い治療効果を期待できる
  • ②術後創部痛の軽減
  • 切除範囲がLE法に比べて少ないため、術後創部痛が軽減されます
  • ③術後晩期出血のリスクなし
  • 内痔核根部の結紮切除が不要のため、LE法では術後10日目前後で起こりうる可能性のある術後晩期出血のリスクがありません
  • ④LE法に比べて入院期間が短縮
  • LE法だと術後晩期出血のリスクを考慮して、10日~14日程度の入院を必要としますが、EA法だと5~7日の入院です。

EA法施行後の経過

EA法施行後の経過

手術直前

EA法施行後の経過

手術直後

EA法施行後の経過

術後21日目

裂肛の治療

排便コントロールと外用剤による薬物治療といった保存的治療が基本となります。ただ、慢性裂肛となり肛門狭窄が高度となった患者さんには手術が必要です。

慢性裂肛に対する具体的な術式としては、側方内肛門括約筋切開術(肛門周囲の輪状の筋肉の一部を切開して肛門狭窄の改善を図ります)や肛門形成術などで、症例に応じた手術を行っています。

痔瘻の治療

膿の管が残ったままの状態にしておくと肛門周囲膿瘍を繰り返すことになるため、膿の管を切除してきれいにする手術が必要です。

具体的な術式としては、切開開放術(瘻管をくり抜くように切除(コアリングアウト)したのちに、天井部分の皮膚を切開してドレナージ創とする)やシートン法(瘻管にテープをかけて持続的な瘻管のドレナージを行う)など標準的な再発の少ない治療を行っています。

直腸脱 (その他の肛門直腸疾患)

肛門から直腸粘膜、直腸壁全層が脱出する病気です。骨盤の底の筋肉が脆弱になったり、直腸の固定が緩んだりすることが原因で、特に高齢の女性に多く見られます。
分類上は、完全直腸脱と不完全直腸脱に分けられますが、自分では脱出していることに気づかない不顕性直腸脱という状態の場合もあります。
便秘や排便時のいきみが誘因となっていることがあります。程度の軽いものは、排便コントロールで様子を見ますが、日常生活を脅かすような高度な症状の場合には手術を行います。
当院では侵襲を少なくするため、腰椎麻酔(サドルブロック)下に行う、Gant-三輪・ティールッシュ法やデロルメ手術などの手術方法を行っています。

完全直腸脱

完全直腸脱

Gant-三輪法

脱出している直腸粘膜を絞り込むように粘膜の結紮(縫縮)を大仏の頭のようなこぶを作るように行い、脱出直腸を還納する手術法です。単独での治療では再発することが多く、ティールッシュ法を併施するのが標準的です。

ティールッシュ法

肛門の周囲にシリコンなどの素材の糸状(テープ様)のものを挿入して肛門の出口付近を狭くすることによって直腸の脱出を抑制する手術法です。
単独での治療は少なく、Gant-三輪法やデロルメ手術に併施します。

デロルメ手術

直腸の余剰粘膜を剥離したうえで、直腸筋層の縫縮を行ったのち、余剰粘膜を切除する手術法です。手術手技が高度な割には腰椎麻酔で手術可能であり、侵襲が低く高齢者や基礎疾患を有する患者様にも行い易いのが特徴です。
再発率もGant-三輪法やThiersch法に比べ明らかに低く、非常に有効な手術法です。

  • Gant-三輪・ティールッシュ法とデロルメ手術の比較
  • ●Gant-三輪・ティールッシュ法
  • 長所  手技が簡便で手術時間が短い
    (多施設で最も施行)
  • 短所  再発率が高い
  • ●デロルメ手術
  • 長所  再発率が低い
  • 短所  手術手技の難易度が高く、手術時間が長い

直腸脱に対するデロルメ手術は難易度は高いものの、全身麻酔の不要な経肛門的手術としては非常に治療効果が高く、とても有用な治療方法です。
当院では、デロルメ手術を積極的に行うようにしておりますのでご相談ください。

肛門管癌、下部直腸癌

大病院での手術が基本となりますので、希望に応じた病院に紹介させて頂きます。

担当医紹介と外来診察日

小川先生
  • 三菱三原病院  外科部長
  • 小川    尚之  (おがわ    たかゆき)
  • 当院では新しい治療も積極的に導入し、患者さんの仕事などの生活背景も視野に入れて最もよい治療法を選択するようにしています。肛門の症状でお困りの方は、まずは当科にご相談ください。

当科での肛門疾患の外来診察日

当科での肛門疾患の外来診察日 月曜、水曜、土曜日(第2、4土曜日)の午前中
  • お問い合わせ
  • 三菱三原病院    広島県三原市糸崎3丁目3-1
  • TEL    (0848)62-7331
  • 外科    (0848)67-2903
  • もっと詳しく知りたい方は 三菱病院外科までお気軽にお問い合わせください。
  • ※外科に直接ご連絡をいただく場合は午前8時45分頃~12時頃までにご連絡いただきますようお願いいたします。
ページのトップへ戻る